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海外での介護施設勤務体験

振り返りエッセイ

父親参観日の想い出

先日、ふと、小学校1年生のときの父親参観日の場面を思い出しました。

父が、穏やかに教室の後ろに立って、私の様子を見ていました。私は、父が気になって気になって、後ろを振ることに忙しくて、授業どころではありません。いつも、家では、笑うことなどない父が、ニコニコしながら、自分を見てくれているのが、うれしくてたまりませんでした。

ズラッと、お父さんがたが後ろに並んで、新任の若い男の先生は、さぞ緊張していたことでしょう。普段と様子が違っていました。いつもは体操着なのに、その日は、ネクタイとワイシャツ。理科の授業だったので、その上に白衣を着ていました。

お父さんがたは、わが子の様子だけに注意が行って、授業の内容や教え方は、結構、うわのそらでしょけどね。

父の入院生活でつのった後悔

父の死が近い時期になって、病院に泊まりこんで世話をしました。苦しんで、挙げ句に、最期は、モルヒネで予期せぬ看取りに至ったことに、後悔が残りました。介護の知識や経験があれば、もっと穏やかに最期を迎えさせてあげられたという思いです。

介護資格取得

家庭の事情で、海外に滞在していた期間がありました。私は、コースで介護資格を取得し、介護施設で働く経験をしました。その間、短期で大学の看護師コースの1授業にも参加しました。

自分のキャリアとは全く異なる分野で、専門英語だったので、ハードルは高かったです。ただ、子育てのみに明け暮れていた時期だったので、外に出て授業に参加すること自体、充実した時間でした。

介護施設勤務

実習を終え、いよいよ介護施設への勤務開始です。日本の中でも、介護施設にはいろいろな種類があり、また、同じ種類の施設であっても、施設ごとに様子は違うでしょうから、海外と日本というふうに単純比較はできません。

ただ、勤務した施設と、母の入所していた施設を客観的に思い起こし、明確に違っていたことについては指摘できます。しかし、母の施設については、そこで勤務したわけではなく、利用者家族としてのかかわりだけなので、表面的な外部者としての視点になります。

2つの施設の違い

ここでは、主に、私の働いた施設を中心に記述します。

入浴

日本では、介助の程度によって入浴の仕方が違うと思いますが、基本は、自宅同様、お風呂ですよね。

私の勤務した施設では、朝食前7時に、一斉にシャワーでした。一人につき、1名の介護士がつき、数分程度のシャワー開始です。要介護の重い利用者は、車椅子食事後、スタッフ2~3名によるベッドシャワーです。

スタッフも多く出入りするので、非常ににぎやかです。また、すべてが時間との勝負。朝から、日本の静かな環境とは違います。

食事

一斉に食堂に集まります。それぞれのテーブルに、グループになって座ります。ほとんど、スタッフが車椅子で食堂に移動させます。ベッドで寝たきりの人には、ベッドまで、食事を運びます。メニューは、個別に要介護に応じて選択があります。

一番驚いたのは、食事中、ワインやビールなど、アルコールを飲むことができることです。もちろん、スタッフの監視のもとですから、飲みすぎで酔って始末に負えないということは起こりませんが、中には、アルコール好きの人がいました。

おやつ

午前10時、午後3時に、それぞれの部屋に、おやつが配られます。ちょうど、飛行機の機内食のように、トローリーでまわり、好みを聞いて提供します。

コーヒーか紅茶、ケーキ、クッキー、サンドイッチ、プディングなど、好きなものが選択できます。

日本と比べると、かなりボリュームがあり、選択の幅があります。

スタッフも、午前、午後に一回ずつ、おやつ休憩、昼、夕食休憩が交代制でありました。

介助

介助は、基本的に機械を使います。カラダが大きくて重い人が多いので、抱えたり、動かしたりは、無理です。常に、スタッフ2~3名で対応します。利用者を機械で持ち上げたり、吊るしたりする操作に慣れるのに大変でした。基本的には、介助する側に、カラダの負担が行かないように、ケガをしないように訓練を受けました。1ヶ月に1度程度は、勤務に関する研修が義務づけられていました。

活動

施設では、毎日、エクササイズやゲーム活動のために、専門スタッフが訪れました。定期的に、遠足も設定されていました。

施設を訪れたり、週末に外泊に連れ出したりする家族も多く、訪問者の出入りが絶えずありました。

看護師と介護士

看護師は、クスリ関係を担当しましたが、介護士の監督•管理も担いました。看護師は地位が高く、施設の責任者としての役割を負っていました。様々な場合において、判断が求められることも多かったです。

介護施設のあり方

以上、経験した範囲内で書いてきました。

日本の介護施設について思うことは、お年寄りを閉じ込める場であってはならないし、自由を奪う場であってほしくないということです。

カロリー計算、栄養バランスも必要かもしれませんが、もっと、食事を楽しむことを重視してもいいのではないかと思います。

限られた人生を、堅苦しいルールに縛られた生活にしてほしくないのです。

働いていた施設には、余命の限られたタバコの好きな男性がいました。その男性は、癌を患っていました。その男性には、好きなように好きなだけ、タバコを吸っていいと告げられていました。いつも、あるスタッフが、その男性に付き合って、外で一緒にタバコを吸いながら、談笑していたのを覚えています。

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